無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

いくら人形といえど、やっぱりなんだか人形扱いはできそうにない。
パッと見、どうみても人間の女性だからだ。

「さて。アンケートとの比較文書に最後に目を通しますか。」

『お客様がお答えくださりましたアンケートの情報は以下の通りです。
以下の情報との違いの有無を確認してください。

性別：女性
年齢：23歳
体型：痩せ寄りのふっくら型
顔つき：タイプB（優しめ、二重、ふっくら唇、セミロング、パッチリ目）
背丈：156cm
体重：48kg
人格：温厚、優しい、しっかり者、聞き上手、素直

以上がお客様がお答えいただいたアンケート情報です。
情報と間違った部位がありましたら、お手数ですが・・・』

「とくに違ったところもないし大丈夫かな。あとは人格だけか。」

説明書をその場において、「まだ人形」の彼女を見つめる。

「さすがに洋服着てないし、動かしたらまずいな。第一印象最悪だしな。」

たしか、購入時に裸で送られてくることを説明されていたっけ。
だから、彼女のための洋服を購入したんだよな。
普通に買いに行くのもいいのだろうが、さすがにそれは勇気がでなかったので、思い切って買ってしまった。

白いレースのワンピースに白い下着を着せた。
髪の毛も綺麗に梳かしてあげて、
・・っていうか。
着せたの俺だし、この洋服買ったの俺だけど、いざ着せてみるとやっぱり心拍数があがってしまう。
変態っぽいとは思うが、どう見ても普通の人間にしか見えないのだから仕方ない。

「さて・・。・・・起動開始」

俺がそう話しかけると、起動音が聞こえてきた。
かすかに聞こえる程度。
気になりはしないけど、やっぱり機械なんだなぁ・・。
しょうがないか。