あなたに会うために、
第2章 いつもの日常
久しぶりに見る神楽は
大学生になりたての頃は黒かった髪も
少しだけ茶色に染めていた。
「どうしたんだ?遊びに来たのか?」
さらさらと風に髪をなびかせて
神楽はやわらかく微笑んだ。
「うーん、一応お使い頼まれて来たんだけど
ほとんど遊びに来たようなもんだよ!」
私がそう言うと、
「なーんだ。俺はてっきり2人仲良く来たから
交際宣言でもされるのかと思って
ウキウキしたのにな〜。」
そう言ってにやにや笑う神楽に、
「ちょ…ば、か、神楽さん…!」
と、樹が顔を真っ赤にして慌て始める。