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遠い君に恋をした

第1章 初めて

多分、声の主はあそこの公園にいる男の人だ。
不思議な感じがした。
私、男に興味がないはずなのに、歌っているあの男の人とは仲良くなりたいって思った。


『空は繋がってるよね、
こんなにも君を近くに感じる』

私がこうやって考えてる間もずっと歌ってる。

カラン
あっ、足元の缶蹴っちゃった!

案の定、歌っていた男の人はこっちをむく。
黙って勝手に聞いてたら、嫌だよね。

「あの! 勝手に歌聞いてごめんなさい!
 悪気はなかったんです! いい歌だな、って思ってたら…!」

謝ると同時に閉めた目を開けてみれば、男の人はポカンとした目で私をみていた。

「俺の歌、良かった?」

そう聞いてきた男の人は、怒ってなかった。
むしろ、可愛らしい笑顔で言った。
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