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曖昧☆Bboys

第13章 少女玲奈

「お兄さん」


片付け終わりギターケースを握り立ち去ろうとした時だった。


若い女の声が耳に入る。


「ねえ、お兄さん」


声の主を見ると学生服を着た少女だった。


驚く程色白で大きな瞳と髪は少し茶色い。


「はい、なにかな?」


「今度いつやるの?」


「ん?路上ライブのこと?」


「うん」


「決めてないなあ、今夜は久しぶりに歌ったから声が枯れちゃったし」


「そっか...」


「ごめんね」


少女の寂しそうな目が印象的で困ってしまった。


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