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「お待たせ！待った？」


助手席に座る美咲の鼻が赤い。


「いや、全然」


とそっけなく答えたながらヒーターを全開にする。


俺は本当は結構前からここにいるから正直暑い。


運転する前にセーターを脱ぎ、Ｔシャツになってシートベルトを締め直す。


「じゃあ、行こうか」


「うん」


美咲のシートベルトのカチリという音を確認してからアクセルを踏んだ。