テキストサイズ

曖昧☆Bboys

第27章 本来の姿

「なんか言った?」


背中でカエが聞きなおした。


「いや、なんでもない...」


吸いきった煙草をひねり消す。


「そろそろ帰ろう、俺明日仕事だ」


「うん、わかった」


お互い別れのキス一つ交わさずあっさりとホテルから出ると別れた。


深夜の冷え切った空気が孤独な胸に刺さる。


夜空に満月が薄ら笑いを浮かべているようだった。


*************************









ストーリーメニュー

TOPTOPへ