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曖昧☆Bboys

第32章 私の望み

「まあでも、自分の望みがハッキリしただけでも一歩前進だね」


「そうですね、聞いてくださってありがとうございました」


「美咲さんなら、いつでもどうぞ」


二人のカップは丁度空になっていた。


「あ、雨止んでるみたい」


紅林さんが通りの窓を首を伸ばし見ている。


私も窓に目をやると通行人は傘を差していなかった。


「出ようか」


「はい」


座り心地の良いソファーから腰をあげ、会計を済ませる。


紅林さんは当然のように私の分も払ってくれた。




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