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曖昧☆Bboys

第47章 切羽詰まって見えたハート

「やめろっそんな飲み方」


「…一杯目だけだから、次からはゆっくり飲むわ」


そう言って空になったグラスを俺に差し出した。


「水飲みな」


そう言いながらグラスを受け取り、再びウォッカをグラスに注いでコースターの上に置いた。


「ごめんね…お別れしたのにノコノコやってきて…」


「いや、構わないよ…」


強がって答えたのか内心はどこか嬉しい。


「俺も少し飲むかな」


「うん……飲んで」


美咲は静かに微笑した。


なんとも悲しげなその表情は相変わらずで抱きしめたくなる。

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