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曖昧☆Bboys

第56章 母になる強さ

「あの…紅林さん?紅林さんは一人暮らしじゃないんですか?」


「ああ、いずれ言おうと思ってたんだけど、僕は既婚者なんだ」


「えっ・・・・」


固まった。


完全に固まった。


「無事出産してから話そうと思ったんだけどね。でも今の電話で分かってしまったよね」


そう言いながら固まっている私を抱きしめて後頭部を撫でた。


「大丈夫、僕は美咲さんを好きだから。パパにはなれないけど、出来る限り面倒はみるよ。だから元気な赤ちゃん産んで…」


「あの…それって私に愛人になれと?」


私は見上げて紅林さんの目を覗き込んだ。




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