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フーセンガム

第67章 笑顔

(大野side)

「ただいまー」
相「あ、おかえり」

まーくん、スッキリした顔してる。

「今日冬斗に会いに行ったんだって?」

さっき、スーパーで買ってきた袋を机に置いてまーくんに問いかける。

相「えっ、へ?……え?」

んふふ。
混乱してるよ。

「別に、翔ちゃんとか和也くんに聞いたわけじゃないからね」

まーくんは、また眉間にシワを寄せた。

ありゃー、更に謎が深まったね(笑)

相「……どうゆうこと?」

ギブアップですか(笑)

「実はね…」

冬斗のことを話した。


相「えっ、じゃ今日のこと全部しっ…」
「知ってるよ♪」

まーくんが、冬斗に会いに行ったのも
翔ちゃんが、会わせてくれたってのも
和也くんが、冬斗の友達だったのも。

全部、全部知ってるよ。

相「じゃあ……智は…」
「僕は、冬斗と一緒にいたくない」
相「え?」
「もう、まーくんじゃないと駄目みたいなんだ」

自分に呆れるように笑う。

相「でも、俺は智よりも年が低いし智を幸せにできるかわかんないよ。」
「ううん。隣にいれるだけで幸せ♪」

相「いつか、哀川くんのもとに行きたくなるかもだよ?」
「それでも、ヤダって言ったら?」

まーくんの目には、少しずつ涙が貯まっていく。

「僕は、まーくんしか愛せないよ」

まーくんに抱きつく。

相「ほんとに?」
「うん。絶対に離れないよ」
相「じゃあ、絶対に離さないよ」

僕は、まーくんの笑顔があれば
体温があれば、生きていける。

まーくんの笑顔が、
僕にとって何よりの、エネルギー源だからさ。

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