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フーセンガム

第78章 again

(櫻井side)

ごくっと、喉を鳴らした。

エ、エロい…。

ニ「ん…翔?」

四つん這いになったまま顔を覗かした。

「あ、ごめん…。見とれてた…」
ニ「えっ、やっやめてよ」

顔が真っ赤になっていた。

「和也」
ニ「なぁに?」

和也は、立ち上がって俺の太股に座った。

「俺…和也がいなくて、辛かった」
ニ「…うん」

和也は少し泣きそうな顔で微笑んだ。

「和也と離れてから、地獄みたいな日々が続いたんだ」

思い出したくもない、2年間。

ニ「俺だって…毎日、翔のことばっかり考えてた…。やっぱり、別れて正解だったのかなって、何回も考えたよ」

俺は、和也に溺れてる。

ニ「でもね…諦めるなんてできなかったんだ!翔への好意を何度も何度も俺の奥底に仕舞おうとした。けど、無理だった…。」

でも、それは和也も同じで…。

ニ「やっぱり…翔じゃないと駄目みたいなんだ…。俺には、翔しか要らない。必要ない。翔がいれば、生きていける」

和也が、俺に抱きつくと和也の目からは滴が溢れ、俺の肩を濡らした。

ニ「っ…泣いてばっかで…ふぇ、ごめんねっ…」

泣いている和也を、いとおしいと
心から思った。

「泣いていいから…。ずっと一緒にいよう。一緒に生きていこう」

2度目の、プロポーズだった。

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