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溺愛禁止。

第11章 邪魔する男

私と健太が同窓会の打ち合わせをしている間、
蓮君は窓の外を黙って眺めていた。


何だか機嫌が悪そうだから彼のことが気になって
話に集中できない。


「じゃあ、場所はどうする?」


健太がそう言った時だった。



「俺と恋実が働いてる店にしたら?」


急に蓮君が口を開いた。




「私は…構わないけど…。

お店に迷惑が掛からなければ…。」


「迷惑どころか兄貴も月子も喜ぶよ。

売り上げにも繋がるし。」



そっか…店長にも月子さんにも沢山お世話になってるし、それはいい考えかも。


「健太はどう?」



「俺は…恋実が良ければどこでもいいよ。」



「じゃあ、決まり。」



「後は皆にハガキを出さなきゃね…。

恋実、次の休みも会える?」



「え?」



「ハガキ用意しておくから宛名書き手伝ってよ。」


「…そうだね…うん、わかった。」



私は蓮君の表情をチラッと見て返事をした。

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