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溺愛禁止。

第15章 彼の音

蓮君を見て嬉しそうに駆け寄って来る。


「あれ?…恋実ちゃん?」



「…こんにちは…。」



「二人で何してたの?」




ヤバイ…。



蓮君と竹内さんが付き合ってるなら
誤解されたら嫌だな…。



「ここで、ばったり会ったんです。」


蓮君が説明するよりも先に言っていた。


同じアパートに住んでるなんて
言える訳ないもの…。



私が嘘をついたことになのか
彼より先に話した早さになのか


蓮君は驚いているようだった。






竹内さんは私の返事を聞いた後




「じゃあ

蓮、一緒に行こう?」




蓮君の腕に自分の腕を絡めた。










見たくなかった…。






忘れかけていた彼女の存在。




私は顔を歪めずにはいられなかった。







「私も行かなきゃ…

頑張ってね。」






顔も見ずにそう言って


二人とは真逆の方向へと全力で走り去った。

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