テキストサイズ

溺愛禁止。

第15章 彼の音

バタン、と下からドアの閉まる音が聞こえたと思ったら


階段をものすごいスピードで駆け上がってくる蓮君と思われる足音が。





そして---



ピンポ-ン ピンポ-ン ピンポ-ン



「恋実ちゃーん?大丈夫?

恋実ちゃーん!」



チャイムを連打すると共に蓮君の心配そうな声が聞こえた。




蓮君…。



玄関に向かおうと足を一歩出した時




痛っ、


割れた破片を踏んでしまったみたいだ。



今日はつくづく運が悪い。




そうしている間にも
蓮君は私の名前を呼び続けている。


ゆっくりと片足を引きずりながら玄関に向かい、ドアを開けると




そこには、焦った様子の蓮君が居た…。



「恋実ちゃん、何があったの?

大丈夫?」



…大したことないのに



そんな不安気な顔されたら



勘違いしちゃうよ…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ