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「佐伯恋実さん……いい名前だね」


「……ありがとうございます……」



小さな机に向かい合って座ると
唐突に名前を褒められ戸惑う。




だけど……


それが私をリラックスさせるためだったなんて…




「あのね、佐伯さんにお願いがあるんだ」


「お願い……ですか？」




「あぁ…」



…？




「今、5つ目の施設を建設中なんだけどね…

もうすぐオープンなのに人手が集まらなくて困ってるんだよ…」




「…はい」



それで…何のお願いなんだろう…




「君の頑張りは
施設長や事務の人から聞いてるよ」


「……。」



「君には…今後新しい施設で

頑張って欲しいと思ってるんだ」



…え？



「そこには、ここには無い設備も沢山あって、スキルアップを目指す君にはいい話だと思うんだ」



…どんな施設なんだろ…


ちょっと興味が湧いてきた。




「どこに建設してるんですか？

この近くですか？」




「……いや…それがね…」



……？




「ここから車で5時間くらいかなぁ…」





ご、5時間？