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秘密の時間は私のもの

第16章 覗き見る者

それはどうやら上野の言葉で。


意識しなければ中の声等届かぬほどの距離にいるのに


なぜかそれだけははっきりと聞こえた。


それは滝波も同じようで。


2人して慌てて中を覗き見る。


颯太の驚いた様子からして、俺のことをぽろりした感じではない。


そこで思い出すは上野の察しの良さ。


颯太をホモと一瞬で見抜いたという話。


ということは、俺と颯太の関係を


見抜くことだってあり得ない話じゃない。


放課後以外、全く関係を持たない俺らの何を見て勘づいたのか。



いや、ナニ、か?!



それに縁があるのはと滝波を見るが


滝波はこれぞとばかりに頭を横に振っていらっしゃる。


いや、とりあえず、つまり、今の状況ってのは




ピンチ.....ってやつか!




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