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秘密の時間は私のもの

第18章 結局俺は

ここで否定したって仕方ないし、と口を開く。



「........そうだな」

「.....じゃあ、なんで、なんて聞く必要もねぇか」

「なんでだよ。聞けよ。俺が嫌いなんだろ?って」



眉間に皺を限りなく寄せる上野。



「それ、敢えて言わなかったのによ」

「悪いな。お前の想像以上に俺、性格悪いんだわ」



自分でも驚く程のムカつく言い方。


俺だったら確実に殴る。


しかし、上野はそれをするどころか


握り締めてた拳を解き、はぁと1つ溜息を吐いた。


呆れられたのだと一瞬で分かり


今までの自分の言葉が急に恥ずかしくなった。



くそ...流石に子供過ぎた....



気付かれないようそっぽを向けば、聞こえた上野の声。



「そんなに立川取られたくねぇのかよ」



思わず、顔を戻してしまう俺。


これでは立派に認めてるも同然だが


ここまではっきりそう告げられ、隠すものはない。

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