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秘密の時間は私のもの

第19章 提案

微妙な表情をすれば、上野は慌てて修正というように言葉を吐く。



「あ、いや、悪い!いや、だから何が言いたいかって藤塚にとってはかなり酷なものになってるっていうか!」



修正になっていない。


それどころか知りたくないことまで。


そんなものをよくも俺に提案しようと思ったものだ。


呆れて帰ろうとするが腕を掴まれる。



「なんだよ。んな提案を俺が飲むと?」

「でも、傍にいたいんだろ?!立川の!」



......いたい。


いたいさ。


でも、この気持ちとあのルール4がある限り。



「お前のそれ、立川は“気付いてない”んだよ!だからルール4ってのは出てくるけど、そんなもの関係ないって言える」



そこで気付く。


上野の提案とは何か。




俺にとって酷って、あぁ、なるほど.....

確かに酷だわな



「つまり、立川がお前のそれに気付かない限りルール4は」



上野が提案の全貌を語る一歩手前。

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