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秘密の時間は私のもの

第22章 願望

その上、腕を組みどーんと構えていやがる。


謝る気が無いどころか、きっとこいつは


謝るって何に?状態なんだろう。


1言、2言、言いたい気持ちはあったが


無駄な気の方が多く、俺は1つ溜め息を吐くことで言葉を飲んだ。



「その溜息は
“どうせこいつ、俺に謝る気なんてねーんだろうな。そもそも謝る理由も分かってなさそうだし”
的なものですか」

「お前はエスパーか何かか!」



ドンピシャ過ぎてサブイボが立った。


冗談抜きで最近、滝波はそういう類のものを持ってるのでは


とか考えてる自分がどうしようもない。



「エスパーも何も分かりやす過ぎるんです」

「......じゃあ謝ったらどうだよ」

「何言ってるんですか。嘘は吐いちゃいけませんし
どんな形であれ無断欠席は無断欠席です
学校指定の然るべき罰は受けるべき」



キリッとしてるとこ悪いが、お前がそれを言うかって感じで説得力は皆無だ。


言いはしないがな。


きっと倍以上になって返しが来る。



「それに.....ちょっとは痛い目見るべきです。貴方は」



次いで吐かれた小さな言葉。


見ればあの滝波に憂いがあって。



.....もしかして滝波、この1週間の颯太見て、俺に怒り湧いた?

いやいや、あれはセックスがどうたらで...



でも、俯き気味の滝波の頬は膨れていて。

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