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秘密の時間は私のもの

第22章 願望

あとは、“保健室を出る理由”“出た後すぐに教室に戻らなかった理由”


この2つを上手いこと作れば、後の先生達の認識にもズレはなくなる。


完璧な作戦。


ここまでの行動に関しては別にどうでもいい。


俺が下せんのはその後だ。


話も一段落ということで、4人で教室に向かっている際。


ばったり、俺と上野を探していた先生に遭遇。


理由も言わずの欠席。


どう考えても指導室行き。


そんな時に先生からの救いの手。



“もしかして滝波の介抱、3人でしてくれたのか?”



GJ!!先生!!



おそらく上野も同じことを思った筈だ。


だって、目が輝いていた。



お前が要因だけどな!!



思ったけど口には出さない。


人、誰しも怒られるのもペナルティを貰うのも嫌なものだからな。


2人同時に“そうです”はっきり答えようとしたその時。



『いえ......私、トイレから出てきたらばったり....』



すっと救いの手が引いたのを感じ取った瞬間だった。


この時程人が悪魔に見えたのは、初めてかもしれない。



「なんですか」



俺の心など知らぬ存ぜぬ。


傲慢な口調で滝波はその一言を吐いた。

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