テキストサイズ

秘密の時間は私のもの

第22章 願望

〜〜〜〜〜〜〜〜




“颯太を待たせてる”と言われ、滝波に付いていけば


着いたのは先程までいた場所で。


そこには確かに颯太が居た。



.....えーっと.....つまり?



ちらりと滝波を見れば、“ヤれ”口の形で俺に伝えた。



はぁああ?!

っざけんな!お前、1番現状理解し



ヤ、れ

反省文1,2枚?先生の説教数十分?

ぬるいです。ぬるすぎます

貴方の罪はもっと重いんですよ



目での会話はこれで終了と言わんばかり。


滝波は定位置に座り、デッサン準備を始め出した。



罪ってなんだよ...!

意味分かんねーよ!くそ!



今の状態の俺に颯太を抱けって言うのか。


そんなこと出来る訳がない。



今まで散々抱いてきた癖に何を今更



そうだな。


自分でも思う。


だけど、ただ“好き”って自覚しただけで


こんなにも今までの行為が恥ずかしいと思うだなんて、想像もしてなかったんだ。


それに、きっと今まで通りなんて出来ない。


優しく颯太に触れてしまうだろうし、甘い言葉だって出てしまう。


それが可愛いだのなんだのなら、100歩譲っていいとしよう。


気持ちが高ぶり口が滑って


“好き”だの“愛してる”だの熱く囁いたが最後。


必死(?)で守った上野の無理矢理理論も台無しだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ