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そうなのだとしたら...


そう思うと、口に当てていた手が、自然と解けていった。



言えば.....言えば....



震える唇を開こうとした時。


感じた視線。


見れば、ばちりと視線は絡まって。



“見られている”



その事実が俺の脳内を支配した。



見られている

俺の、顔、体、全て

恥ずかしいところ、全て

見られている、見られている、見られている

恥ずかしい......恥ずかしい....恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい



.......ぼんっ



「......ぼん？」



2人の声がどこか遠く聞こえた。


恥ずかしさがMAXになった時、確かに人は煙が出るらしい。


そして



「はぁ..........なぁ、颯太」





「いいのか....？告白した奴がこんなことして
好きな人に俺らの関係バレてて、失望されてんだぞ？お前」





容易く言ってはいけないことを言ってしまうらしい。


颯太は固まり、表情を歪ませる。


そんな颯太を見て、ツキンと痛む胸。


俺は



あぁ、颯太はいつもこんな恥ずかしい思いをしてたんだな



そんなどうでもいいことを思い、その痛さを隠したのだった。