秘密の時間は私のもの
第25章 見せてもらった5
ピーンポーンと鳴るチャイムの音に、重い体を起こし玄関に向かう堤。
誰か確認もせず、開けるドア。
そこで堤が見たものは
「来ちゃった♥」
恋人宜しく、そんなことを言う神月。
現時刻、昼の12時。
本来なら学校で、まだ授業をしている時間。
それなのに、なぜ堤は家にいるかって
恋というのは些か堤にとっては重く
アホみたいに考え、熱を出したからで。
では、神月は?
「.......」
堤には考える程の体力は残っておらず
そのまま静かにドアを閉める。
「え?!ちょっと待ってよ!」
しかし、目の前に居る変態はそう簡単に引き下がらない。
堤が閉めようとしているドアの隙間に自分の足を入れ、阻止。
「せめて何か言って?!スルーもまたそそるけど!」
「.......俺、熱、あんの。辛いの
話したくもないの。以上」
今自分が出せる力を全て出し、堤はドアを閉める。
そうすると神月の足は挟まれ、相当痛いものとなる。
普通の人なら、痛いと涙目になるか
いてぇんだよ、と怒り出すか、だが。
相手は変態。ドMだ。
その痛みさえも快感へと変わるようで。
「ぁ....ダメ、だ、ッ.....勃っちゃ...」
「!!」
神月への恋を自覚した堤にとって、それは余りに官能で。
堤の力は容易く抜けた。