テキストサイズ

秘密の時間は私のもの

第25章 見せてもらった5

〜〜〜〜〜〜〜〜




読み終え、背中に変な汗をかく俺と


口をぱくぱくさせ、魚みたいな颯太。


そうなっている理由。


お互い、この小説のような展開に身に覚えがあるからで。



「おまっ....おま、え......」

「なんですか?最近、"シてないこと書かれてる"視線がひどかったんで、軌道を戻したんですが」



その視線、バレてたのか....

さすが滝波というか....



「ってちがぁあああああう!!」



思わずのツッコミに滝波は迷惑そうに耳を塞ぎ


颯太はびくりと体を揺らした。



「なんでてめぇはこの日のこと知ってる?!
この出来事はあの踊り場じゃなく、俺の家で起きたんだぞ?!」



この小説とはもちろん逆で


誘ったのは俺で、薬を盛ったのも俺だったが。



「そんなの.....その場にいたからに決まってるじゃないですか」

「キリッじゃねぇよ!このストーカー」

「熱出てんのに薬まで用意してよくやると思いましたよ
大変だったでしょう?颯太くん」

「え、あ、う、う、ん...」



あの颯太までもが苦笑い。


こいつは俺らが想像している以上に俺らを監視しているらしい。



これは、マジでやばい



今回の小説で、身の危険を感じた俺は


もっと警戒心を持ってセックスをしようと心に決めたのだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ