テキストサイズ

秘密の時間は私のもの

第37章 ハピエン厨ですから

俺の熱も即座に鎮火。



「動きが止まるということは
していなかった証拠でしょう?
颯太くんは、愛し合いたかった筈
それなのに、貴方達ときたら
颯太君を使っての意地の張り合い。正にオナニー
愛なんて1つも感じられなかった」



図星過ぎるのだろう。


返す言葉も無い。


お陰で、イキってたムスコもしゅんとしている。



「さて、ここで問題です
この状況、どうすればハッピーエンドに繋がるでしょう」



“颯太と愛のあるセックスを”


正解だとは思うが、眠ってしまった颯太を起こしてまで


スる行為が愛のあるものとは思えない。


そして、俺は何を真剣に考えているんだろう。



「.....愛してるよ。立川」



馬鹿馬鹿しいと思ってる内に、上野は答えを出したらしい。


優し過ぎる口付けを颯太の瞼に落とし、そう呟く。


そして、俺へと向けられる視線。



....嘘だろ。そんな甘い事を、俺にしろと?



しかし、今の俺に拒否権はなく。



「っ〜〜〜〜そう、た、好き、だ」

「....まあ、妥協点ですか」



そんな滝波のムカつく一言を無視し


颯太を抱き締めれば


颯太が笑ったからなんだか幸せな気分になって。


確かに、ハッピーエンドがここに出来上がったのかもしれない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ