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秘密の時間は私のもの

第6章 あの時、この時の私

なんてったって日中の2人の様子。


ここでの2人が嘘みたいに他人同然の素振りをしている。


廊下で擦れ違っても挨拶1つしない。


あの2人を見て、恋人だと思うのは愚か


きっと友達とすら思うことは出来ないだろう。


隠すのは当たり前。


きっと阿鼻叫喚の騒ぎで収まらないだろうし。


それにしたって、2人は用心深いにもほどがある気がする。


何もそこまでしなくてもって思う。


そう思うとき、思い出すは私に見付かった時の立川くんの慌てぶり。



「.........い」



もしかしてこの2人は普通の恋人同士ではないのかもしれない。



「......おい...」



私が知らないもっと深い理由が2人には



「おい!滝波!」



その声にビクリと体を揺らし顔を上げれば


すっかり事を終え、着替えまでしてしまっている2人が目に入った。



嘘.....考え事してて何も書けてない



絶望する私に心配そうな立川くんが


藤塚の後ろからひょっこり顔を出す。

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