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秘密の時間は私のもの

第6章 あの時、この時の私

その様子もさながら


可愛いと崇め立てられるのだろう。



「大丈夫?葉結ちゃん。今日なんだかボーっとしてたけど」



貴方が今、心配しているのは貴方の情事を喜々として書いてる奴ですよ



心で話し掛ければ立川くんが私の目の前からフェードアウトした。


代わりに見えたのは藤塚氏の不機嫌そうな顔。



ほほう?

嫉妬ですか?

立川くんが私を葉結ちゃんって呼ぶことに対しての嫉妬ですか?



藤塚氏は学ぶことを知らない。


それも充分私の題材に入るというのに。


カキカキとメモをしていれば


藤塚氏が立った気配。


上を見上げれば、鞄を持ちもう帰ろうとしていることが伺えた。



「帰るんですか?」

「終わったし。ここにいる理由ねぇだろ」



そのまま歩き出してしまう藤塚氏の後ろから


立川くんが現れ


「じゃね、また明日」


と溢れんばかりの笑顔を残し、去っていった。



.......2人の関係については後日考えるとして

私も帰るか



私はスケッチブック等を脇に抱え、その場を立ち去ったのだった。

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