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特別刑務所(仮)

第11章 試験。

「う、うるさい。」
「はいはい。」
「・・・あのさ、九条・・・勉強・・教えて。」
「どうしようかな。教えるの。っ!」


九条の唇に自分のを合わせる。
少し驚いたように目を丸める。

「・・・ダメ?」
「だめ。・・・って言ったら?」
「うー。」
「もう一回ちゃんとできたら良いよ。」
「むー」


少し戸惑いながらいつも九条がするように舌を入れる。
口にコーヒーの匂いが広がる。
普段は九条がリードしてくれるがなにもしてこない。
どうしていいのか分からず口を離す。

「ん?もう終わり?」
「・・・だって、わかんない。」
「ふーん。そう。」
「いっ!」


いきなり九条にうなじにキスされる。
軽いキスじゃなく、吸われるようなそんな・・・

「・・邪魔だな。この首輪。」
「とってよ。てか、何?今の」
「ん?これ?取れねーよ。鍵持ってねーもん。
今のはそーだな。新しい首輪だ。」
「え?」


首筋に触れるが何ともない。
俺の仕草を見て九条はまた笑う。

「後で鏡を見ろよ。それよりも勉強・・・するんだろ?」
「あ、うん。」

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