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特別刑務所(仮)

第11章 試験。

「九条。あのさ、今日・・・」
「ん?」
「やっぱいい。」


二階に上がり荷物を置く。
あの日を最後に九条に抱かれてない。
いかせてもくれない。
中途半端にさせて、勉強、勉強って。


「はー。」


気持ちを落ち着かせ下へいく。
テレビを見ながらコーヒを飲む。

「・・・いつもコーヒー飲んでるね。苦いのに・・・」
「お子さま口の瑠依にはわからない美味しさだからな。」
「ん。でも、その匂いは好き。落ち着く。」


九条はクスッと笑うとおいでと言い自分の隣を叩く。
黙って横に座ると九条が俺の頭を自分側へ寄せる。


「九条の匂い。」
「コーヒーだろ。」
「うん。でも・・・」

でも、やっぱりその中に九条の匂いも混ざってる。
優しくて、暖かくて、心地良い。


「瑠依もいつも甘いよな。」
「え?」


九条の顔が近づく。
首筋に顔を埋め匂いを嗅ぐ仕草をする。


「そんなとこ嗅がないでよ。」
「何で?」
「な、何でって、くすぐったい。」
「好きだろ?」


ペロッと舌をだし首筋を舐める。

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