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特別刑務所(仮)

第18章 刑務。

「助かった。ありがとう。」
「いえいえ。どういたしまして九条君?」

そいつは俺と年が変わらなさそうな面立ちをしていた。
この場ににつかわない雰囲気を出すその人は俺の手をとり早く集合しないとと促す。

「ちょ、そんなに急がなくても・・・」
「なに言ってるの?遅刻は厳禁だよ?」
「・・・君も「ぱーん!!!!」

一発の銃声が会話を遮る。

「「!!」」

お互い当たりを確認する。人影はない。

「どこからだろう?」
「・・・音的に集合場所からだ。早く行こう。」

俺は銃を構えながら走った。
たどり着いた集合場にうずくまる人影。
ざわめく候補生を先輩が黙らせる。
銃を発砲した相手は見当たらない。おそらく逃げたのだろう。


「総員!今日は殲滅範囲を拡大する!」
「だから、それだとっ」

相変わらずずさんな計画に口を出す俺に銃口を向ける。

「昨日も言っただろ?」
「・・・」
「死にたくなければ、先に殺すことだな。行け」

そういうと銃を下ろす。
指示にしたがい皆持ち場にいく。
俺もその流れに身を投じた。

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