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特別刑務所(仮)

第21章 佐野。

国家繁栄のため施策された法案。
俺はある意味国の犠彼者だ。こんな下らない政策のお陰で家のような一人っ子は養えないと施設に入れられる。
だが、施設での想像を絶するほどのいじめにあった俺は毎日死ぬことばかり考えていた。あの日も・・・
公園のベンチに腰掛け寒空のした一人空を見上げていた。そんなとき近藤さんに出会った。

「坊主、こんなところにこんな時間何してる?」
「関係ないだろ?」
「ああ、ないな。だが、なんとく俺と同じにおいがする。」


なぜだかは分からないが彼は俺に話しかけてくる。
彼があまりにも心配げに話しかけてくるもんだからついつい溜め込んできたものを吐き出してしまった。



「ふーん。そりゃー坊主、お前がバカだからだ。
世の中利口に生きたもの勝ちだぞ。」
「それができたら苦労しないよ・・・」
「自分が何か利益を得たいなら、その為にはな人の為に何かをしその人に夢を見させる。だけどな、それは偽りの儚い夢。
そして俺たちは偽り、儚い夢を見させ金を得る。」

彼は続けざまにお前にいい夢を見させてやると言って俺の手を引き自分の家へ連れ帰った。
今思えば、これも全部計算だったんだろう。

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