テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第22章 瀬川。

そんな九条の背中に走り向かう。
そして、いつも瀬川がやるように九条の背に飛び乗る。

「うっわ、ぶねー」
「九条。照れてる?」
「・・・ぅるっせ」

九条の背中に背負われながら、こんな時間がいつまでも続くようにと心で何度も祈った。

「瑠依・・・おい、あれ?
こいつ、寝てるし・・・」
「元、瑠依君落ちるよ?そのままじゃ」
「たく、めんどくせーな。っと、」
「いいなーるーちゃん!和!」
「どうぞ。」


眠って完全に力の抜ける俺は九条に支えられながら家まで運ばれた。

「んっ、あれ?ベッド?九条?」

少し暗い部屋に一人・・・
ベッドから降り九条を探す。

「んー、リビングかな?」

二階を一通り見てから下に降りていくと、玄関に見覚えのある靴が置いてあった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ