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特別刑務所(仮)

第6章 初夜。

家に帰ると九条に何をしていたのか聞かれたが、なにもなかったと答えた。
正直今まで自分の知っている世界ではないものを見てしまった。
別れ際に言われた言葉も気になる。
自分も九条に?
無理無理。ありえない。
そんなことを夕食の間ずっと考えていた。

「瑠依。先に風呂入りな。傷に薬塗ってやるから。」 
「うん。」

九条に言われ風呂へ。
服を脱ぐと傷跡が痛々しく残っている。
晴れ上がった場所を指でなぞるとピリッとした痛さに襲われる。

「痛い。これ滲みるよな。」

その考え通り体を洗うのに一苦労するほど痛かった。
お風呂から上がるの下で話し声が聞こえる。
九条の受け答え方から察するに木下であろう。
なにしに来たんだろう?
そんなことを考えながら服を着た。

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