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特別刑務所(仮)

第8章 狩野。

「章?連れてきたよ。」
「練ありがとねー。」

佐野の家につき佐野が玄関越しに名前を呼ぶ。
直ぐに反応があり、奥の部屋から名前を呼ばれた人が出てきた。

「木下先輩。」
「いらっしゃーい。まさか君が専属刑務官に選ばれるなんてねー。笑えるねー」

木下は少しバカにした笑いを増田に向ける。

「この子が被験体の子かー。かわいい顔だねー。女の子みたいに目がクリクリだー」

木下は俺の顔を持ち上げ目にかかる前髪を払い除けながら言った。

「本当の女なら良かったですよ。」
「んーなら女装させちゃえばー?」

その言葉に暫しの沈黙。
それを打ち破ったのは佐野だった。

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