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特別刑務所(仮)

第8章 狩野。

「章。でもそれじゃあ、あまりにも」
「んー?でもかわいい後輩の悩みなの。先輩として少しでも協力してあげたいじゃん?何も全部変えるとは言わないよ。ただ服装とかしゃべり方とか簡単でしょ?それくらい。」
「そうかも・・・しれないけど・・・」

佐野は少し心配げな顔をこちらに向ける。

「なるほど!木下先輩天才です。あーそういう楽しみかたがあるのか!」
「はっはっはー!誉めろ誉めろ。気分が良いなー。そうだ服買いにいこう。プレゼントするよ。」

木下は楽しそうに出掛ける準備をする。
佐野はそんな木下を見つめながらため息をひとつ。
しばらくすると木下が財布を持ってやってきた。

「れんれん?今日のノルマがまだだったね。一人でも出来るね?」
「うん。」
「留守番たのむね。」

佐野にそう言い現状を理解できていない俺とニヤニヤしている増田を引き連れ木下は先頭をきって家を出る。

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