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私は官能小説作家の素材

第6章 束縛の証

「てか、真菜のお陰でいろいろ浮かんできた。これ、いいのできるかも」


あの時、言われた出版社側の言葉が未だに心残りなのだろう。どうにか、助けてあげたかったから良かったかもしれない。


「それは…良かったです」

私は、お陰って言われたのが恥ずかしくて下を向いてしまった。


「顔上げろよ」


顎をクイッと持ち上げられ、色素の薄い綺麗な瞳ををこちらをじっと見つめてくるので、目線の行き場に困る。

「可愛い…照れてんのも」




「……!」



え…か、可愛い!?


綾葉の口からそそんなこと言えるの!?



そういえば、綾葉って…。


〝「っ…ケイスケって言うな…!綾葉って…言えっ…!!」″



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