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私は官能小説作家の素材

第7章 壁と壁

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そのあと、ちょっと観光巡りをした。でも、そんな観光はあっけなく終わってしまい、夕方となってしまった。

頭の中には、彼のあやふやな言葉がぐるぐると回って、ほかのことを考えさせてくれない。



「…な…まな…おい、真菜」


ぼーっと空をみつめていた。呼ばれたことにも気づかずに。



「あ…すみません」

「心配させんな…ったく」




嬉しいんだか、嬉しくないんだか…。もう、涙が出てきそうになる。


「車、ありがとうございました。お陰でラクチンでした!」



最後くらい笑おっと。


「明日、俺んち来いよ」

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