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妄想はご自由に

第3章 妄想と現実

「総務の高田さんと付き合ってるの?」
木村さんが意外そうに聞いてきた

「んーー? そーなのかな」

「えー 高田さんって実家が資産家らしいですよ。先輩やりましたね」
後輩の明日香ちゃんが続けて言う

「先輩の包容力で包んであげてくださいね
手が届けばですけどぉ」

クスクスと笑っているのがムカツク

「あの~ 村上さん 少しいいかなぁ」

突然、高田さんが現れて一同が入り口を見る

明日香ちゃんがニヤニヤして手を振る

二人で人気のない会議室に入った

モジモジする態度がウザイ

「僕 今度 結婚することになりました」

はぁ? 誰と?

「お見合いした子で、すっごい巨乳なんです。お母さんも若くて可愛いってベタぼれなんです」

はぁ~

「なので、あなたとの事は無かったことにしてください」

・・・・・。

「分かりました。
高田さんのメアドとか全部消します」

私は携帯を取り出すとアドレス帳から
全て消し去った

「ストーカーとか困るんで」

「大丈夫です!!お幸せに」

思いっきりの笑顔で会議室をあとにした

私は若くもないし 巨乳でもない
華奢で守りたくなる性格でもない

やっぱり振られるとショックだ
しかもストーカーって

なるかよ!!

私は無言で仕事に取り組む
明日香ちゃんが何か聞きたそうだったけど、無視した


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