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A heart and wound

第1章 想い

…こんな光景も、俺がキモチを伝えたら…翔くんが好きなんだと伝えたら、きっと壊れてしまう。

だから、この関係で充分なんだと思わなきゃいけない。

そんなこと、分かってる。

だけど…俺は嫉妬で気が狂いそうだった。

俺の中をどす黒いものが侵食していく…

和「潤くん?どしたの?ぼーっとして。」

潤「…なんでもないよ。」

和「…そ?あ、そーだ!今日空いてる?」

潤「空いてるけど…」

和「よし!飲みに行こう!」

潤「あー俺、まだ仕事あるよ?」

和「じゃあ現地集合で!場所は後で連絡するから!じゃぁ、後でね。」

そう言うと、ニノは俺の返事を聞かず、出て行ってしまった。

…というものの、今日は1人でいたくない気分だった。

きっと、ニノはそれを気付いていたのだろう。

…心の中でニノにお礼を言って、俺は次の仕事に行くため、帰る準備をした。

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