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ドラクエらんど

第17章 選ばれしもの

ガタンッ



ナナシが席を立つ。
うさ公を止めるのかと思いきや…



「それなら頼みたいことがある。夜にしか出ない魔物を一緒に倒してほしい」



そう言いながらスマホを操作すると、ナナシの腰に皮バンドと剣が装着された。



「それは…?」

「知らなかったのか? アイテムはスマホで管理できる。自分のアバターに武器や防具を装備させると、自分も身に付けることができるんだ」

「その武器はどこで手に入れた?」

「魔物と戦って手に入れたものだよ」



ナナシが得意気な表情をする。



「良かったら、貸すけど?」



ナナシは俺の目の前に石のオノを差し出した。



「じゃあ、100倍にして返してやるよ」



俺とナナシはニヤリと笑いあって、扉に向かった。



「ちょっとぉ、待ってよぉ!」



らんが俺の腕にしがみついてくる。



「えへへ、あたしレベル低いから守ってね❤」

「……」



正直、守る余裕はねぇからここにいてほしいが……聞かないだろうな。



俺は軽くため息をつくと、外に目を向けた。
辺りはすでに日が落ちていた。



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