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ドラクエらんど

第17章 選ばれしもの

「ね、れんじって情報屋なんだ? じゃあこの世界のこと、何か知ってる?」



大きな目を瞬きさせながら、らんが話しかけてきた。



「……プレイヤーだったのか」


俺はナナシを見た。



「…あぁ。数日前に自宅からこの世界にログインした。なのに気づいたらこの森にいて、休める場所を探してたらこの家にらんがいたんだ」

「あたしはログインしたら、初めからこの場所にいたの。家具とか食材とか揃ってたから、誰か住んでるのかなぁと思って誰かくるのを待ってたんだけど、誰もこないからあたしんちにしちゃった! あ、家の中には魔物は入ってこないから安心して」



俺は二人の話を聞きながら、スマホでステータスを確認した。



れんじ Lv.31 情報屋
兎太郎 Lv.24 魔導師
ナナシ Lv.29 戦士
_らん Lv. 8 遊び人



俺とうさ公はブラック月影との戦いでレベルアップしたらしい。



『れんじ、それは一体なんだぴょん? 前からみんな持ってるけど…』



うさ公が鼻を動かしながら、スマホに顔を近づける。



「えっ! うさちゃん、スマホ持ってないのぉ? てか、兎が持ってたら恐いけど」

『なんだぴょん、バカにするなぴょん! そんな武器なんかなくたって、魔法があれば十分魔物と戦えるぴょん!』

「え、うさちゃん、魔法が使えるんだ? すごい、見たい見た~い!」

『じゃあ今からちょっとだけ魔物と戦うぴょん!』



らんの言葉に乗せられたうさ公は、外に出ていこうとした。


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