テキストサイズ

second girl【完】

第4章 罠

私は隆史から渡された袋をテーブルに置くと、キッチンへ向かいソファーに座っている隆史を意識しながらコーヒーを淹れた。



「コーヒー」



テーブルに二つのマグカップを置くと「おっ、」と隆史はコーヒーに口をつけた。



私はそんな隆史から視線を外して、絨毯の上に座った。



そんな私をチラッと見て、口角を上げて笑う。



彼女に見せた優しい笑顔じゃない、ちょっと意地悪な感じ。



「二日酔いって俺のせい?」




そう言って前屈みになって、私へ腕を伸ばしてくる。




「な、なんで!」



動揺して上擦る私の声に、隆史はクスクス笑いながら、実にあっさりと言う。









「あんた、俺のこと好きだろう?」






ストーリーメニュー

TOPTOPへ