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第22章 あなたよりも大きな愛は どこにもないんだよ
(櫻井side)
新しい、人生を始めるんだ。
『翔くん、好きだよ』
『翔ちゃん、大好きっ』
俺は、二人の男を同時に失った。
まぁ、智は手放したんだが…。
いつまでも、二宮くんを引きずってはいけない。
二宮くんもそれを望んでない。
きっと、二宮くんは迷ったんだ。
この手紙を遺すか。
別に、二宮くんが死んだ訳じゃない。
けど、俺にとっては宝だ。
世界で一番に愛した、男の字だ。
手放せる訳がない。
「……え?」
あの手紙からは、文字が消えてた。
でも、それほど驚かなかった。
内心、気づいてた。
「違う時間軸に行ったんだから…当たり前か…」
最後には、この紙も消えるんだ。
その時には、新しい愛を見つけて、
幸せになっていてほしいと願う。
自分の幸せは、自分で決めるんだから。
『だから…俺の前からいなくなんないで…お願いだから…櫻井さん…』
「いなくなった癖に(笑)」
鼻で笑うと、風に乗せてどこからか声が聞こえた。
ニ「うるさいなっ!」
振り返る。
また、声が聞こえた。
ニ「好きだよ、バーカ!」
その言葉に、俺は微笑んだ。
-END-
新しい、人生を始めるんだ。
『翔くん、好きだよ』
『翔ちゃん、大好きっ』
俺は、二人の男を同時に失った。
まぁ、智は手放したんだが…。
いつまでも、二宮くんを引きずってはいけない。
二宮くんもそれを望んでない。
きっと、二宮くんは迷ったんだ。
この手紙を遺すか。
別に、二宮くんが死んだ訳じゃない。
けど、俺にとっては宝だ。
世界で一番に愛した、男の字だ。
手放せる訳がない。
「……え?」
あの手紙からは、文字が消えてた。
でも、それほど驚かなかった。
内心、気づいてた。
「違う時間軸に行ったんだから…当たり前か…」
最後には、この紙も消えるんだ。
その時には、新しい愛を見つけて、
幸せになっていてほしいと願う。
自分の幸せは、自分で決めるんだから。
『だから…俺の前からいなくなんないで…お願いだから…櫻井さん…』
「いなくなった癖に(笑)」
鼻で笑うと、風に乗せてどこからか声が聞こえた。
ニ「うるさいなっ!」
振り返る。
また、声が聞こえた。
ニ「好きだよ、バーカ!」
その言葉に、俺は微笑んだ。
-END-