カレンダー
第1章 風の通る坂道
(櫻井side)
初夏の風が、髪を揺らす。
軽く羽織った薄いパーカーが、ハタハタと体を叩く。
こんな日に、彼女と歩けたらどれだけ最高なんだろう。
でも、俺に彼女はできない。
だって、俺は女を愛せないから。
男しか、愛せない。
これに気づいたのは、高校のとき。
でも、回想はしない。
どうしても思い出してしまうから。
「あれ?こんなとこに店なんてあったっけ?」
いつも通る道。
気づかないのは、あり得ない。
おかしいな。
しかも、なんか怪しいし…。
外装は、黒を基調としていて看板もなんていうか……怪しい。
最後はまとまんなかったけど…。
文才のなさがよくわかるな。
「…涼しいな」
風が吹いてくる方を向き、
空に向かって呟く。
風が吹いてくる方は、
緩やかなカーブを描いた坂道。
道の端には、いろいろな色の花。
ほんと、日本は平和だな。
そんなことを思い、怪しい店の扉を押していた。
初夏の風が、髪を揺らす。
軽く羽織った薄いパーカーが、ハタハタと体を叩く。
こんな日に、彼女と歩けたらどれだけ最高なんだろう。
でも、俺に彼女はできない。
だって、俺は女を愛せないから。
男しか、愛せない。
これに気づいたのは、高校のとき。
でも、回想はしない。
どうしても思い出してしまうから。
「あれ?こんなとこに店なんてあったっけ?」
いつも通る道。
気づかないのは、あり得ない。
おかしいな。
しかも、なんか怪しいし…。
外装は、黒を基調としていて看板もなんていうか……怪しい。
最後はまとまんなかったけど…。
文才のなさがよくわかるな。
「…涼しいな」
風が吹いてくる方を向き、
空に向かって呟く。
風が吹いてくる方は、
緩やかなカーブを描いた坂道。
道の端には、いろいろな色の花。
ほんと、日本は平和だな。
そんなことを思い、怪しい店の扉を押していた。