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第13章 二度とない瞬間を逃すな

(二宮side)

何気ない日常に幸せを感じる。

翔くんと付き合ってから、約1ヶ月が経過していた。

夏もそろそろ終わりを告げて、
秋に季節が変わる。

「…あれ?翔くん、今日仕事あるんですか?」

スーツを着ている翔くんに声をかける。

櫻「うん。二宮くんも?」
「はい。初めてじゃないですか?二人で仕事なんて」
櫻「そーだね、なんか嬉しい」

正面から抱き締められる。

「くふふ、そうですね♪」

仕事場で翔くんと会えるなんて♪

実は、翔くんと同じ会社で働いている。
翔くんに秘密にしてるけどね。

あ、今日は3階のフロア清掃にしてもらわないと。

櫻「一緒に行く?」
「ううん。逆方向だから」
櫻「そっか」

翔くんが俺の肩を掴んだ。

「やぁあ…もうちょっとぉ…」

少し甘えて翔くんに抱きついた。

櫻「しょーがないな」

ぎゅーと抱き締められる。

「翔くん♪」
櫻「二宮くん♪」

二人で抱き合っていると、なんか変な気がしてきてしまう。

櫻「会社に遅刻の連絡いれる」

翔くんも同じだったみたい。

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