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第13章 二度とない瞬間を逃すな

(櫻井side)

結局してしまった。
俺は、立ち上がりスーツを着た。

二「くふふ♡」

裸で布団にくるまる二宮くん。

「ん?どうした?」
二「幸せだな~って」

口元まで布団をかけてるけど、幸せそうに微笑んでるのがよくわかる。

「俺もだよ♡」
二「あ、そろそろ会社ですね」
「ほんとだ。大丈夫?」
二「翔くん」
「ん?」
二「一緒に行きませんか?」
「えっ?」

でも、逆方向だって。

二「実は……」

手招きをされて、近づくと耳打ちをされた。

「えっ!」
二「秘密にしててごめんなさい」

ペコッと頭を下げた。

二「……怒ってます?」
「怒ってるよ!」
二「ご、ごめんなさい…」

しゅんっとしてしまった二宮くんは
少し涙目になっていた。

「なんで、なんで言ってくれなかったんだよ!」
二「迷惑かと…」
「迷惑じゃないよ!」
二「ご、ごめんなさい…んくっ…」

あ、ヤバい…泣かせちゃった…。

「違うよ!もっと早く言ってくれたらみんなの前でイチャイチャできたなって思って…。怒鳴ってごめん」

二宮くんの視線に合わせるようにしゃがんで頭を撫でた。

二「…イチャイチャ?」
「うん」
二「もう、怒ってない?」
「全然、怒ってない」

子供みたいな表情して…。

二「あ!時間!」

立ち上がって、着替えを始めた。
可愛いから、また襲いたくなる。

二「ダメです」

俺が伸ばした手を叩いた。

二「仕事が先です!」

『仕事が』
ってことは、あとでしていいんだね?

二「あー、もう!いってきます!」
「あ、二宮くん待って♡」

俺は、素早く玄関の鍵をかけて
駆け足で二宮くんを追いかけた。

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