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第13章 二度とない瞬間を逃すな

(二宮side)

村「おい。櫻井ふざけんなよ。会議は明日やないか!」
山「まぁ、騙されたこっちも悪いですけどね」
「え?嘘だったの?」

翔くんは、笑ってごまかした。

村「まぁ、櫻井と俺は部長に呼ばれてるから。じゃ」
櫻「じゃ、またね、二宮くん」
「はーい」

俺は、手を振った。

そして、翔くんの姿が見えなくなって
仕事に戻ろうとしたとき。

山「ねぇ、ニノってさ」
「はい?」

後輩の山田が話しかけてきた。

山「この世界の人間じゃないでしょ?」

ビクッと体が跳ねる。

「え?」
山「俺も、行ったんだよね。あの店」

にこやかな笑みを浮かべて、俺を見た。
その仕草が怖くて、冷や汗が流れた。

山「そこで、買ったんだ」
「な、なにを?」
山「『discover the truth』」

山田が、妖しく微笑む。

『discover the truth』
……真実を知る。

山「ニノは、何買ったの?」
「……どうして」

怒りにも似た声がでた。

山「櫻井さんが好きだからに決まってんじゃん」

翔くんが、好き?

山「最後の切り札にって思って」
「俺と…翔くんが付き合ってるのはいつから知ってたんだ」

山「いや、知らなかったよ。俺は、櫻井さんの身近に起きたことを知っただけ。名前までは、特定できなかったんだけどね」

楽しそうに話す。

山「で、なに買ったの?」

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