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翔「は？ちょ、なんで泣いてんの？」

あたふたしたまま取り敢えず指で涙を拭う。

俺そんな言い方酷かったっけ？
変な事言った？

和「翔さんが 優しいからぁ .. ｯ 。ンｸﾞｯ、嬉しくて ぇ..」

俺が？優しい？

さっきから自問自答の繰り返しだ。

優しいなんていつぶりに言われたか。

きっとこいつはずっと独りで他人の優しさに触れなかったんだろう。

泣きながら俺の胸に抱きついてくるコイツを見て思った。


俺、 こいつの事好きかも。

てか、 好きだ。

抱き締め返し和くんのすすり泣く声とさっきハンガーにかけたネクタイが落ちる音だけがこの部屋に響きわたった。