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初恋。

第5章  冬




「…大好きだから。愛してるから。言いたくなかった……


夏と離れたくない。でも。離れなきゃいけないの。」



「じゃあ…………帰ってこいよ………俺、いつまでも待ってるから。


10年でも30年でも。待つから………」



夏………



「うん。絶対………帰ってくる。」



絶対帰ってくる



「春にぃ。元気でね。僕は春にぃの分まで秋と幸せになるから!


絶対………夏くんを待たせちゃダメだよ。」









「春。またな?」






その笑顔は


僕が恋した



夏の顔だった。













「………………またね。夏。







愛してるよ。」





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