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アタシとアイツ【短編集】

第4章 野外でエッチ *リクエスト



私は今自分が置かれている状況を把握できずに、唖然とした。


いや、唖然とするほかなかったと言うのだろうか。


「あの…レン?」

「あ?」

「あ?じゃなくてさ…」


私はそう言って言葉を濁し、苦笑いを浮かべながら自分の顔の横に固定された手首に視線をやった。


「手、離してくれる?」

「無理。」


無理って…。


シンと静まりかえる路地裏


キレイとは言い難い周りのビルに


悪臭漂わせるゴミの山


私の両腕を掴み壁に抑えつけているのは幼馴染のレン


どうして私がこんなところにいるのか。


こんな状況にあるのか。



それはほんの数分前の出来事だった。


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